02-03-02;血圧
高血圧
- 冠動脈疾患の降圧目標は原則140/90mmHg未満であるが、糖尿病、慢性腎臓病、リスク重積例では可能であれば130/80mmHg未満を目指す。
- CKD合併高血圧の降圧目標は、アルブミン尿を合併していれば130/80mmHg未満、合併していなければ140/90mmHg未満である。
- 診察時血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが高血圧の基準である。
- 高血圧の治療をすることで、虚血性心疾患は5年間の治療期間あたり相対リスクで16%減少、絶対リスクで0.7%減少。脳梗塞は相対リスクで40%減少、絶対リスクで1.3%減少するというデータがある。
- 運動、禁煙の徹底、コレステロールの治療、食生活の改善なども大切である。
妊娠期高血圧
- 日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2014で、妊娠20週未満は第一選択薬は、メチルドーパ、ヒドララジン、ラベタロール。20週以降は上記3剤にニフェジピン(できれば長時間作用型)の4剤。
検査
- ACE阻害薬はフィードバック期高御によって一般にはPRA(血漿レニン活性)を上昇させる。β遮断薬内服中の場合は直接レニン活性を抑制するためにそのままでPRAを測定する意義は全くない。
- 腎血管性高血圧を疑ってPRAを測定することが過去に勧められていたが、参考データにとどまる。その場合はACE阻害薬やARBの中止が必要であった。腎ドプラであれば中止の必要はなく、また診断価値も高い。(PRAが正常値を示す場合も少なくなく、スクリーニング検査としての血漿レニン活性測定の意義は小さくなっている。