02-04-6;脂質
高脂血症
FH
- LDL受容体遺伝子の変異で生じる常染色体優性遺伝型の脂質異常。ホモ接合体は100万人に1人、ヘテロ接合体のFHは人口の300〜500人に1人。
治療
薬品
スタチン
- 細胞内でのコレステロールの合成を減少させ、その結果LDL受容体の発現が増加する。結果として毛中内のLDLが細胞内に取り込まれ、血清LDLコレステロールが減少する。
- CKDではスタチンによる心血管イベント抑制が期待できる。
- 血管内皮機能の改善効果がある;動脈硬化の進行抑制。
- 骨の増強、認知症の抑制効果。
- コレステロール合成は昼間より夜間の方が高いため、スタチンは夕食後に服用した方がやや効果が大きい。
- 10年間投与すれば治療症例100人あたり5.9人の虚血性心疾患を防ぐ一次予防の効果が認められた。
- すべての病気による死亡リスクも相対リスクで20%減少させ、同様に10年100人あたり2.5人の命を救うと。
- 中性脂肪だけを下げる目的であっても、スタチンを使用すべきであるという臨床研究がある。
- スタチン使用者が脳梗塞になった時、3日間休薬すると大きな悪影響を与えた(非自立症例が39%から60%に増加)報告がある。
- 60歳未満で服用するとパーキンソン病発症リスクが25%低下(5)
運動
- 1日の歩行数の増加とHDLコレステロール値は正相関を、トリグリセリド値は負相関を示す。運動療法単独でのLDLコレステロールや総コレステロールの低下効果は少ない。
食事
- 動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸摂取を減量することで、血中LDL-Cが低下することは多くの試験で報告されており、ひいては心血管イベントの抑制につながることが期待されている。
- 工業的に作成されたトランス脂肪酸はLDL-C値を上昇、HDL-C値を低下させ、冠動脈疾患を増やすことが報告されている。