02-04-7;骨代謝
骨粗鬆症
- タバコ、アルコール(2単位以上)、家族歴は骨折の危険因子。
- 男女比は1:10
- 50歳以上女性の約25%、70歳代では30〜40%。
- 閉経前の月経不順となった段階で年間3〜4%の骨量が減少する。閉経後10年たつと閉経前に比べて20〜25%ほど骨量が少なくなる。
- 生涯で女性の17.6%、男性の6%に大腿骨頸部骨折が発生するという報告がある。
Ca摂取
- 牛乳で下痢をしやすい人は、ラクターゼが少ないためであり、温めて牛乳を飲むのも一手。
- リンの摂取はカルシウムの吸収を妨げる。加工食品の食品添加物にはリンが多く注意。
- ビタミンDの産生を高めるのに適度な日光浴(20〜30分の散歩)が勧め。過度の日焼けは必要ない。
骨量測定
- 橈骨DXAの骨密度の増加は腰椎より小さいので治療効果の把握には長時間を要する。
薬物治療
- ラロキシフェンは非椎体骨折(大腿骨頸部骨折など)の発生率は減少させない。皮質骨部の骨折を減らすためにはビスフォスフォネートのような強力な骨吸収抑制薬や、骨形成促進薬を必要とする。
- ラロキシフェンは骨代謝制御によって効果を発揮。椎体骨折を減少させる。椎体の形状が健常閉経前と変わらないように。
- テリパラチド;副甲状腺ホルモン(PTH)の誘導体の一つ。PTHを間欠的に皮下注射すると骨の代謝が活発になるとともに骨量が増加する。単剤使用が原則。骨密度は12から18カ月の使用で腰椎で約10%、大腿骨頸部で5%程度増加する。(橈骨では骨密度はやや低下するが、骨強度が増加しているらしく、橈骨骨折頻度は50%低下した)。ラットでは骨肉腫の報告あり使用は18カ月まで。高Ca血症、原因不明のALP高値、過去に骨に放射線治療歴では禁忌。活性型ビタミンD3製剤もCa値上昇を避ける意味で併用はなし(投与後一過性に特に上昇する。採血は16時間以上空けてから)。
活性型ビタミンD3製剤
- 尿中Ca/Cr比0.3以下を目指す;尿路結石や高Ca血症を来さないように。