02-07-5;骨髄腫
MGUS
診断基準
血清M蛋白<3g/dl、骨髄におけるクローナルな形質細胞比率<10%、他のB細胞増殖性疾患が否定
されること、臓器障害がないこと
- 米国では50歳以上の2%に認められるといわれている。メイヨークリニックの報告では平均年齢は72歳で、調査期間中8%に悪性疾患が発見。
- 白人ではMGUSの相対危険度は7.3。多発性骨髄腫25、悪性リンパ腫2.4、原発性アミロイド症8.4、マクログロブリン血症46、CLL0.9、形質細胞腫8.5。MGUS患者における悪性疾患を発症する確率は1年で約1%。M蛋白の量が多いほどリスクは高い。
- 経過観察期間中にM蛋白が消失したのは0.4%に過ぎない。
- 男性に多く、50歳以上の男性の4%に認められるのに対し、同年齢群の女性では2.7%である。
- 診断後は、1年毎に血清蛋白電気泳動、尿蛋白電気泳動、24時間尿蛋白、血算、血清クレアチニン値、血清カルシウム値を調べ骨髄腫へ進行していないか調べる。
- 単クローン性蛋白が1.5g/dl以下で、血清免疫グロブリン遊離軽鎖κ/λ比が正常範囲内のIgGタイプは、診断後20年で骨髄腫に移行する確率は5%と非常に低いため、血液や尿検査によるモニタリングも通常行わない。
多発性骨髄腫
- 末梢神経障害を認めた場合はアミロイドーシスの合併もしくはPOEMS症候群を考える。