02-08-03;スピロヘータ
スピロヘータ
梅毒
- 1980年代には日本で年間2000例以上の報告があったが、90年代から2000年代にかけて5分の1程度にまで減少した。しかし2004年以降増加傾向にある。(1)
- 2016年第49週までの届け出数は4259人で、2010年の574人の7倍に達した。
- 5類感染症で、7日以内に届け出が必要。
自然経過
- 感染後平均21日経過すると、第1期梅毒となり痛みを伴わない硬性下疳が男性器や子宮頸部に生じるが、3〜6週間で自然治癒する。その後4〜10週間経過すると第2期梅毒となる。硬性下疳は25%に残存し、発疹が70%に見られる。その後症状は消失し、早期潜伏梅毒となる。感染後1年以内は血液の感染性はある。感染後1年以上経過すると後期潜伏梅毒となる。この時期の血液は感染性はなくなるが、母子感染はまだ認められる。この状態から29〜39%の症例が第3期以降の晩期梅毒となり、中枢神経系、心血管系などの重篤な状態に陥る。
RPR(rapid plasma reagin)
- 第1期で78〜86%、第2期で100%、潜伏期で95〜98%陽性。
- RPRは疾患活動度と相関するとされ、感染後2〜4週間後に陽性となる。第2期梅毒、早期潜伏梅毒で最も高い感度を示すが、、徐々に抗体価は低下し、少なくとも25%の患者で陰性化する。
レプトスピラ属
Weil病
- レプトスピラ症の重症型で、発熱、筋肉痛、結膜充血などに加えて黄疸、出血傾向、腎不全の臓器障害を伴う。