17-04;薬物
抗生物質
マクロライド
- 少量投与は菌による直接の抗菌作用ではなく、好中球の活性化抑制や気道における水分分泌抑制の効果がある(びまん性汎細気管支炎など)。
- 組織移行性が優れるが、中でも食細胞内(好中球やマクロファージ)への移行が良好。細胞内濃度は血中濃度の数十倍にのぼる。食細胞がdrug-delivery
systemの担体として機能し、これが本薬の炎症局所への高い移行性と関連している。
- 抗菌活性以外にbiological response modifier(BRM)としての新しい作用が明らかにされ、気道の炎症を改善することが知られている。作用機序は生体側への作用(サイトカイン、ケモカイン産生抑制、気道過分泌抑制)と菌側への作用(菌体外毒素、酵素産生抑制、バイオフィルム形成抑制、quorum-sensing抑制)によると考えられている。
- さらに14,15員環マクロライド薬はRSウイルス、ライノウイルス、インフルエンザウイルスの増殖抑制作用も報告されている。